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鉄道総研・JR東日本の2氏 令和5年度産業標準化事業表彰

2023.10.25
表彰を受けた関特任参与(左)と池田副長=JR東日本提供=

 関氏(鉄道総研)、池田氏(JR東日本)が受賞

 産業標準化推進活動に功績を上げた個人や組織を表彰する経済産業省の「令和5年度産業標準化事業表彰」で、鉄道総研の関清隆鉄道国際規格センター特任参与が経済産業大臣表彰を、JR東日本の池田浩司電気システムインテグレーションオフィスプロジェクト推進部副長が産業技術環境局長表彰の国際標準化奨励者表彰を受けた。ともに日本の鉄道技術を国際規格に反映させる一連の取り組みが評価されたもので、17日に東京都内のホテルで表彰式が行われた。

 関特任参与は、日本に優位性のある鉄道のオペレーションとサービス分野の国際規格化推進のため、欧州諸国に粘り強く働き掛けてISO(国際標準化機構)/TC269(鉄道分野専門委員会)/SC3(オペレーションとサービス分科委員会)の設立に成功するとともに、幹事国を獲得。SC3のマネジャーに就任し、運営や日本提案3規格の発行に貢献した。

 IEC(国際電気標準会議)/TC9(鉄道用電気設備とシステム専門委員会)では、議長諮問グループなどの主要ポストで運営に貢献するとともに、IEC/TC9国内委員会委員長として71件の審議を実施するなど、4件の国際規格に大きく寄与し、日本の技術の反映による鉄道用電気設備の国際標準化に貢献している。

 池田副長は、2019年10月からIEC/TC9の国内委員会事務局を主務として担当。鉄道の電力分野における国内作業部会事務局や、IEC/TC9における電力分野のWG(作業グル―プ)などのエキスパートを3年以上務めた。特に、日本が主導した交流電力補償装置の国際規格化は、海外での高速鉄道を含めた鉄道プロジェクトなどにおける日本の国際競争力向上に寄与している。

 表彰を受けて、関特任参与は「幹事国としてSC歴代議長との信頼関係が構築できたのは大きかったと思う。今後も、ISOやIECなどにおける規格審議の場でわが国の標準化活動に貢献するとともに、オペレーションとサービスの分科委員会が継続的に発展していけるよう、後継者の養成支援も行っていきたい」、池田副長は「国内の各業界と同様、鉄道業界でも今後は標準化の考え方が会社経営において大きく影響してくると思う。今回の受賞を機に、標準化に共に取り組む仲間を増やし、日本の鉄道業界の発展に貢献したい」と述べた。

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