交通新聞社 電子版

墨滴 7月6日付

2023.07.06

 前夜の豪雨は去り、白い雲が浮かぶ青空はすっかり夏景色だ。列車は水戸城の堀跡を進み、水量の増えた那珂川をゆっくりと越える。住宅地と畑、水面を隠すぐらいに稲の背丈が伸びた水田が続く郊外を走っていく▼木造の駅舎が現れ、風に揺れる線路際のハルジオンが増えてきた。山里の気配が濃くなる。